2025年のビットコイン市場は、トランプ大統領の再選がもたらす規制緩和や仮想通貨推進政策により、大きな注目を集めています。特に、トランプ氏が「ビットコイン大国」を目指すと宣言したことで、ビットコイン価格は過去最高値を更新し続けています。本記事では、トランプ政権の影響と専門家たちの予測をもとに、ビットコインがいつ最高値をつける可能性があるのかを探ります。
トランプ大統領とビットコイン：その関係性
トランプ大統領とビットコインとの関係性から、まずは確認してみましょう。
かつての批判から支持へ
ドナルド・トランプ氏は以前、ビットコインを「ドルへの脅威」や「詐欺」と批判していました。しかし、2024年の選挙戦では一転して仮想通貨支持を表明し、「米国を世界最大の仮想通貨大国にする」と宣言しました。さらに、就任初日にはビットコインを米国の戦略的準備資産とする計画も示唆しています。
仮想通貨政策の推進
トランプ政権は、仮想通貨業界に有利な規制環境を整えることを公約として掲げています。例えば、証券取引委員会（SEC）のトップに仮想通貨支持者であるポール・アトキンス氏を指名し、また「ビットコイン戦略準備金」の創設も検討中です。これらの動きが市場全体の信頼感を高め、ビットコイン価格上昇につながっています。
トランプ大統領就任演説とビットコイン市場
2025年1月20日のトランプ大統領の就任演説では、仮想通貨やビットコインについて具体的な言及がありませんでした。このことが投資家の期待を裏切り、ビットコイン価格は一時的に約5%下落し、106,000ドルから101,000ドルまで値を下げました。同時に、トランプ氏が発行した「$TRUMP」ミームコインも急落し、市場全体で混乱が広がりました。
噂の流布
このような市場の動揺の中で、「トランプ大統領が価格下落を利用してビットコインを大量購入した」という噂が浮上しました。しかし、この主張を裏付ける信頼できる情報や証拠は見つかっていません。むしろ、トランプ氏はこれまでの選挙キャンペーンや政策提案で「国家的ビットコイン備蓄」を提案しており、政府レベルでの仮想通貨採用に注力する姿勢を示していました。
専門家による価格予測：2025年後半が鍵
トランプ大統領の動向でボラの大きい暗号資産市場。今後どうなるのでしょうか。専門家による価格予測をまとめてみます。
トム・リー（Tom Lee）
- 所属: Fundstrat Global Advisors共同創設者
- 予測: 2025年末までに25万ドル（約3,750万円）
- 見解: 半減期による供給減少とトランプ政権下での規制緩和が価格上昇を後押しすると指摘しています。
マシュー・シーゲル（Matthew Sigel）
- 所属: VanEckデジタル資産リサーチ責任者
- 予測: 18万ドル（約2,700万円）
- 見解: 半減期後1年から1年半で価格がピークに達するという過去のサイクルに基づき、2025年後半を最高値到達時期と予測しています。
ロバート・キヨサキ（Robert Kiyosaki）
- 所属: 『金持ち父さん貧乏父さん』著者
- 予測: 35万ドル（約5,250万円）
- 見解: トランプ政権下での仮想通貨支持政策が長期的な価値向上につながると期待しています。
スタンダードチャータード銀行（Standard Chartered Bank）
- 1853年創業でロンドンに本社を置く国際的な銀行。アジア、中東、アフリカなど新興市場で強い存在感を持ち、法人・商業銀行業務や富裕層向けサービスを提供
- 予測: 最大25万ドル（約3,750万円）
- 見解: スタンダードチャータード銀行は、ETF（上場投資信託）の普及や機関投資家からの資金流入が価格を押し上げると分析しています。同銀行は特に2025年後半を注目すべき時期としています。
バーンスタイン（Bernstein Private Wealth Management）
- 1967年設立の米国ナッシュビル拠点の資産管理会社で、超富裕層向けサービスを提供
- 予測: 20万ドル（約3,000万円）
- 見解: バーンスタインは、AI技術との統合やETF開発、規制緩和が機関投資家の参入を加速させると指摘。これら要因が2025年後半の価格上昇につながると予測しています。
2025年初頭：新たな高値更新
トランプ大統領就任直前の2025年1月には、ビットコイン価格が初めて10万ドルを超え、新たな最高値である10万9,000ドルを記録しました。この背景には以下の要因があります。
- トランプ政権への期待感から市場全体が活性化
- トランプ夫妻によるミームコイン（$TRUMPと$MELANIA）の成功
- 仮想通貨市場全体での時価総額が3.72兆ドルに達するなど、大幅な成長
まとめ：2025年後半がピークか？
専門家たちや市場動向から判断すると、2024年4月の半減期から約1年半後となる2025年後半がビットコイン価格のピークになる可能性が高いです。特に以下の要因がその背景として挙げられます。
- 半減期による供給減少
- トランプ政権による規制緩和や仮想通貨推進政策
- ETF普及や機関投資家参入による需要増加
一方で、市場は依然としてボラティリティが高く、不確実性も伴います。投資家は慎重な判断が求められるでしょう。トランプ大統領が掲げる「仮想通貨黄金時代」の到来は、ビットコイン市場にどのような影響を与えるのでしょうか？今後もその動向から目が離せません。
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